ぽっきいブログ

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Twitterで裏垢アラフォー人妻15人に会ってみた③【岐阜在住Hの場合】

岐阜市在住・42歳 Hさんの場合】

 

岐阜駅のモスバーガーを出て、駅前の駐車場に向かった。

駅前の小さなロータリーには何台か車が停まっていて、運転席の窓から煙突のように煙を出している車があった。

 

もしかして・・・この車?

中を見てみると、売春宿のやり手ババアみたいな、いかついビッグママが乗っている。たばこの持ち方が、人差し指と中指の間の付け根に挟むタイプ。たばこを吸うたびに手のひらで顔が隠れるあれ。おっさんか。ふう~って煙草を吐く。

 

うわあ。逃げようか。どうしよう。

とりあえず通り過ぎて歩き始めると後ろから声を掛けられた。

 

「せんせ♡」

 

それで振り返るのもなんだか悔しいが、振り返ってみると女性が。

「Hさんですか」と俺が訊く。

「そうですよ」

 

その女性は想像とは違っていた。背は165センチくらい、全体的に細身で白いワンピースに黒いレザージャケットを着ている。かなり見栄えがする。

失礼だが岐阜には似つかわしくないほどの美人だった。

 

「う、うわあ、目の保養になるう♡」と俺も調子のいいことを言ったが、すぐに心の奥から疑念が湧いてきた。

これ・・・あのビッグママのほうがむしろ良かったんじゃないか・・・と。

ちょっとまずいな、と。

 

俺の経験のせいなのか、胸騒ぎがする。

これまでキチガイじみたやりとりと、Twitterでの淫乱イキリと、目の前の姿が結びつかない。もちろんネットの中ではよくあることだ。人の内面と、表面に出てくる言葉や物語は結びつかないことが多い。

リアルでももちろんそうなのかもしれない。人は見た目によらないと言うが、見た目ではその人の過去や経験を推し量ることは難しいからね。

 

そうだとしても、このHは何者なんだろうか。深入りしてもいいんだろうか。これからすぐにホテルに直行するつもりなんだろうか。

 

一緒に駐車場まで歩いて行った。

「これだよ」と車を指差した先にあったのは、ジャガーXJ。古いモデルで丸目4灯のやつ。色はグリーン。

 

うーん。。。パチンコ屋の社長か、田舎ホストがローンで買ったやつか、風俗店のオーナーが乗ってるイメージしかない。まともな人物とは思えん。

 

まあ、よい。

車好きなんだろう。または夫の趣味の車なのかもしれない。そこそこ収入はある奥さんなんだろう。

無理やり自分を納得させた。

 

「お昼は食べた?食べに行く?」とHが言う。

 

「何を食べるの?」

 

「黒糖ちんぽ」

 

「ぐへへへ」

 

やっぱりHで間違いない。俺はもっとこう、品の無い不潔そうなおばさんを想像していた。人っていうのは見た目では分からないもんだ。リアルの生活でこのジャガーに乗った金持ちそうな中年女性が、Twitterで淫乱をイキるとは誰も想像すらしないだろう。

 

まあ、俺もそうか。俺がぽっきいだなんて、エロの仕事をしている人以外は分からないだろうから。人の見た目なんかあてにならない。

 

ふと思った。

 

河原にヘリコプターが着陸して、男が徒歩で会いに来るってもしかして本当のことなのか?

 

実はね、今日はヘリコプターで着たよ」と突然俺が言った。

 

「え?すごい!どこに着陸したの?」

Hはびっくりしたように言う。

 

「えーと、駅の反対側。着陸できないからハシゴ垂らして降りたよ。」

 

「かっこいい!帰るときはどうやってヘリコプターに乗るの?」

 

「またハシゴを垂らしてもらって、ば~い♡って手を振りながら飛んでいくね」

 

「すごいすごい!!」

 

Hはやけに興奮している。さっきまで俺は先生だったんじゃないのか。ば~い♡じゃねえよ。

この人、精神がアレな人なのかな。

 

LINEに着信があった。岐阜の元セフレRだった。

「会える?」

なんだか期待を持たせてしまったので、Hと別れたら会わずに帰るわけにいかないな。

俺は適当に返事をしておいた。

「夕方、大丈夫かな?」

すぐに返信があった。

「会う会う!」

「時間が決まったらまた連絡するよ」

元セフレのRは喜んでいた。^@poiuytrewqq3w45e6yg7hu89io0p-^-087qえ

 

スマホから目を上げると、線路の脇の道路を走っているのに気が付いた。

 

向こうに巨大なラブホテルが見える。あそこに行くのか。

田舎に来ると、ラブホテルはインターチェンジか線路わきに建っているもんだ。それには理由があると誰かから聞いたが、忘れた。

 

ジャガーがゆっくりとラブホテルの敷地に入っていった。昼下がりだというのに結構混んでいる。営業バンが結構停まっている。岐阜の営業マンはデリヘルでも呼んでさぼるのか。

 

黒いアルファードの隣が空いていたので、そこに停める。アルファードというのも田舎の風物詩だね。

 

「さ、行きましょう」とHが言う。

 

取材でもなんでもなく、なんだかラブホテルに入ってしまったがどうするんだろう。まあいい。

 

フロントで部屋を選び狭いエレベーターに乗った。地方のラブホテル感がすごい。結構苦手かもしれない。安っぽい芳香剤の匂いがずっと漂っているし、調度品がギラギラしている。

 

入った部屋はまあ、地方のラブホテルという感じ。キラキラ光るベッドカバーがかかっていて、テレビには何ていうか「コスプレあります」とか「ルームサービスのご案内」とかそんな表示があり、部屋には環境音楽みたいなものが流れている。

上着を脱いでハンガーにかけると、二人でソファーに座った。

 

う・・・おっぱじまるのか・・・と身構えていると、Hが静かに言う。

 

あなた、“ぽっきい”よね

 

ひえーーー・・・

 

血の気が引くのが分かった。

 

しまった。

どこでバレたんだ。昔、ブログや掲示板サイトでさんざん派手に振舞ったので、どこで紐づけされているか分からない。

エロの世界で生きてきたので、誰に恨まれているか分からないわけで。

それなりにマナーとルールを守って生きてきたつもりだが、そんな綺麗ごとが通用しない世界でもあるわけで。

 

Hが笑顔を見せた。

 

「ぽっきいさん」

 

これは逃げるしかないのか。ジャガーとか、この人の見た目から、もっと先に気づくべきだった。まずい。トラブルの臭いがする。

 

Hは服を脱ぎ始めた。

 

【つづく】