ちさとさんにこんな質問をしてみた。
「あなたは魅力的な人なのに、なぜ不倫をしているのか。その気になれば結婚もすぐに出来るだろうし、まだ出産できる年齢でしょう。」
ちさとさんは、それまでの柔らかな雰囲気を一変させたように返事をしてきた。
ち:「結婚や出産だけが女の人生ではないんで。」
ぽ:「もちろんそうだよ。でもだからと言って、不倫は正当化できない。」
ち:「あなたが言いたいのは不倫は犯罪だということ?ご存知ないかもしれないけど不倫は犯罪ではありません。個人の自由です。」
ぽ:「刑法上はね。でも民法の709条・710条には不貞行為による損害賠償請求が定められてる。民法上の不法行為だね。」
ち:「へえ、それで?」
ぽ:「わざわざ不法行為を美化して、若い時代を無駄にするのってどうなのかなと思っただけだよ。」
ち:「お説教ならいらない。」
ぽ:「お説教じゃないよ、なぜだろうかって聞いているだけ。」
ち:「あなたはどうなの?不倫して離婚したんでしょう?」
そういえば、裏垢ではそういう設定になっていたな。俺は不倫はしたことがないけどね。
このちさとさんからは、激しい「引け目」を感じ取った。不倫をしている人に特有の反応なんだね。
個人の自由を唱える割に、批判めいた雰囲気に敏感になる。
純粋な恋愛だと主張するほど、罪悪感に怯えている。
俺は返事をしなかった。おそらくこれで終わりだろうと思い放置した。
引け目で腐りながら不倫をし、気持ち悪いセックス描写をTwitterに垂れ流し、なぜ不倫をするのかと質問されると烈火のごとくブチ切れる。
最近多いタイプの中年女性だ。
ではなぜ、この類の女性はTwitterで気持ち悪いセックス描写をするのを好むのだろうか。
この疑問をちさとさんに思い切りぶつけてさらに嫌われてみたいと思ったんだが、何度か迷ってやはり返事はしなかった。
ところが、次の日の夜、またLINEのメッセージが届いた。
ち:「なぜわたしに興味を持ったのか聞いていいですか」
いきなりそういうメッセージ。
ぽ:「いや、不倫してる女性が、ねちょねちょ汚らしいエロ描写をなぜ好むのか知りたくてね。」
ち:「いきなり失礼な人ね」
ぽ:「だって気持ち悪いんだもん。クンニをする男は仕事ができるとか。そんなわけないだろうに。下水の臭いがするからクンニしたくないんだよ。」
ち:「あなたは私とセックスがしたくて興味をもったんじゃないの?でも不倫する女に嫉妬して怒ってるんじゃないの?」
ぽ:「いいえ。あなたとのセックスには興味はありません。」
ち:「無礼ね」
ぽ:「いや、あなたのこねくり回した理屈っぽい性欲の源泉が、どんなコンプレックスなのか知りたいだけだよ。既婚ちんこを舐めまわすことになぜ理屈がいっぱいあるのか、意味不明なので知りたい。」
今度はちさとさんからの返事がなくなってその夜は終わった。
さらに次の朝。
ち:「今、電車の中です」
ぽ:「おはよう」
ち:「あなたに興味があります。」
ぽ:「そうですか。」
ち:「セックスしませんか。」
ぽ:「しません。」
ち:「話すたびに腹が立つ人ね。」
ぽ:「お茶だけならいいですけど。」
ち:「お茶だけで男に会う意味がない。」
ぽ:「冷静になって。」
ち:「分かりました。お茶だけでも会いましょう。会えますか。」
ぽ:「そうしましょう。」
そして、翌々日の土曜日、南青山にある古い喫茶店で会うことにした。
その直後のTwitterには、こうツイートされていた。
「糞みたいな男と土曜日に会うことになった。」
その糞みたいな男がフォロワーだということを知ってこういうことを書くとか。
もうね、性格がこじれすぎた女だよ。
その日、喫茶店に現れた女性は・・・
つづく
※個人情報の特定を避けるために細かい設定は変えています。