俺は10代のころ、女性にモテたいと思っていたかと言うと、実はそうでもない。
意外に思うかもしれないが、俺は元から性欲が弱く、自己顕示欲も目立って強くはない。
女の子にモテたい、ちやほやされたいっていう願望は17歳の時もなかった。
その代わり、人と仲良くなるってことを本当に望んでいたと思う。
男友達もたくさんいたし、女の子の場合、なんていうかいつも一緒にいる仲のいい彼女みたいな存在が欲しかった。
恋愛でドキドキするみたいなことも興味がない。今日あった出来事を、電話をかけて話してさ、眠くなったから寝るよみたいなこと言って電話を切るような毎日のほうが好きだった。
前のブログにもよく書いたんだが、俺は小学生の頃も大勢で遊ぶのが好きだった。クラスの中に必ず一人ぼっちで昼休みを過ごしてる奴っているだろ。俺はそういう子を誘って、クラスの子たち大勢で校庭で野球をやっていた。へたくそでもいいし、運動神経がゼロでもいいんだ。玉投げてバット振り回して走って、みんなが楽しく過ごせるように気を使う。そうすれば、学校に行くのが苦痛なやつなんかいなくなるだろと思って。
男子だけじゃなくて、女子もね。
公立の共学の小学校って、貧富の差も学力の差も環境の差も多いんで、誰かがみんなを誘って仲間に入れてやる役割をすると場が上手くいくんだ。
それが俺だった。
そういう感覚が今も続いている。
俺は出会い指南みたいなことも書いてるけど、それは性欲任せに女を釣ってセックスするなんてことを推奨してるわけじゃない。
棒を振り回して遊ぶのは同じだけど、セックス以前に、みんな仲良く遊びましょうよってこと。
人生辛すぎることばかりあるだろ。金のことも、家庭のことも、恋愛も、子育ても、多くはうまくいかない。
そんなの当たり前で、それを乗り越える力は、やっぱり人と関わることで生まれてくるよな。
職場で上司に死ねと言われた、付き合っていた彼氏にこっぴどく振られた、最愛の奥さんが不倫をしていて悲しい、そんな時も、「たいしたことねえよ、でもつれーな、それは」って言ってくれる友達がいたら、どれだけ救われるか。
出会いっていうのは、そういう心の友達とどう出会うかって話なんだよ。
別に、穴や棒を探してるわけじゃない。
異性にもてるっていうのは、本当の本当の意味で言うと、誰かの笑顔を取り戻す役割が出来る人のことだと思う。
モテる男になるっていうのは、つまり、おせっかいでお人よしの近所のおっさんになれってことなんだよ。
気取ってる嫌味な男なんて、人の情も知らないアホな女にしかモテねえんだよ。